NGS実験を計画する際に、シーケンサーで取得するリード数とリード長を決める必要があります。
IlluminaのMiSeqページを調べると、下記の表が表示されています。リード長はシーケンス結果の配列の長さ、×1や×2はシーケンス結果を片側のみから取得するか両側から取得するかです。なおNGS分野では、×1はSE(single-end)、×2はPE(paired-end)で表記されることが多いです。
リード長が長いほど、indelや構造変異、新規配列を正確に検出できるようになります。また配列は両側から読むことで、各リードを比較し、より正確な解析ができるようになります。そのため基本的にはリード長が長く、×2ほど正確な結果が取得できるシーケンス試薬となりますが、そのぶん試薬価格は高くなっております。実験内容によっては、短いリード長や×1で十分な結果を取得できますので、希望する実験結果とコストを包括的に考える必要があります。
例えば新規ゲノム配列の探索では、レファレンス配列がなく、リード配列を繋ぎあわせてサンプルの配列を作成するので、36 bp ×1のリードで取得した結果では正確な配列を作成することは難しくなります。またRNAの発現解析を行う際は、レファレンスとなる配列に対するリードの数を比較するので、短いリード長や×1の結果で十分な結果を取得できるかもしれません。