Illumina社
現在Illumina社のシーケンサーは最も精度が高く、またNGSの普及時から多くの実験に採用されており、実績が多い機器となっています。また数十人分のヒトゲノムデータを一度に取得できる機器から、小型の機器まで、実験規模にあわせたシーケンサーを販売しています。Sequencing by Synthesis(SBS)と呼ばれる検出方法で、一塩基ずつの蛍光を読み取ります。
Thermo社
最近は新製品の発表なども少なくなっている印象はありますが、クリニカル用の機器も用意しており、未だ第一線の研究者でご使用の方も多くいらっしゃいます。合成時にヌクレオチドが組み込まれる際の水素イオンの放出を、イオンセンサーで測定し、配列を検出するシーケンサーです。
PacBio社
IlluminaやThermoのシーケンサーは一度に数百bpの配列を読むことが限界ですが、PacBioはロングリードシーケンサーと呼ばれ、数千bpの配列を読むことが可能です。検出できる配列長が長いと、長いデリーションやリピート配列が存在した場合でも、確実な解析ができるようになります。ただエラーが入る確率はIlluminaより高く、一長一短があるような状況です。
Oxford Nanopore Technologies社
PacBioのシーケンサーと同じように長い配列を取得できることが特徴ですが、さらにシーケンサー自体が非常に小型で、パソコンに繋いでデータを取得することが可能です。また初期費用も非常に安いため、今後NGSをさらに普及させる製品になることが期待されています。ナノポアと呼ばれる微小な穴に、DNAが通る際の電流の変化を読み取ることで、配列を解析します。